「最先端テクノロジーによって現場の熱処理ソリューションに優れた手段を提供する」という考えに基づいて設立されたSuperheatは、革新的な大手熱処理プロバイダーです。熱処理とは、構成部品の機械的特性や物理的特性を変えるために、制御しながら加熱したり冷却したりすることです。特定の構成部品の製造、組込み、修理を行う際、実施したプロセスが材料の分子構造の変化を引き起こす可能性があります。そのため、最終的な製品に望ましくない挙動や危険な挙動を排除するために熱処理が必要になります。
Superheatは複数業界の幅広い製品を対象に、高品質な現場における熱処理ソリューションを提供しています。対象となる製品には、製油所向け圧力容器、触媒分解装置、配管、構成部品、発電所向け鉄合金、高圧/高温蒸気配管、ヘッダー、水冷壁/ボイラー管、給水加熱器、化学処理プラントの容器と配管、原子力発電所向けの高度な合金材料、重水および高圧蒸気配管、厚肉構成部品、タービン、タンク、建設および海洋開発産業向け構成部品/ブリッジ/プラットフォームがあります。
2018年まで、Superheatは高品質な熱処理プロセスのレイアウト作成には2D作図ソフトウェアを、専門性や先進性の高い熱処理設計の開発にはSOLIDWORKS® 3D設計ソフトウェアを利用していました。しかし、利用していた2Dソフトウェアの機能には限界があり、DWGファイル(熱処理が必要な構成部品にお客様が最もよく使用している形式)を読み取れず、エンジニアリング図面の画層を操作できなかったため、他の2D設計ソリューションを評価することにした、とエンジニアリング テクニカル スーパーバイザーのBrent Walton氏は述べています。
「当社は、現場の技術者が容器、構成部品、または配管に関して、どのようなラッププロセスを作れば、熱処理のコード要求事項を満たせるのかを理解できるように図面を作成しています。また、図面には当社の専門知識、知的財産(IP)が含まれています」とWalton氏は説明します。「当社はお客様のDWGファイルを読み込む機能だけでなく、図面の画層を操作する機能も必要としていました。そうすれば、お客様に提供する図面から機密の知的財産を削除したり、お客様が熱処理ソリューションの一部としてすべての画層を含む図面の購入を選択した場合は、図面を変更することができるようになるからです」
Superheatでは特別なプロジェクトにSOLIDWORKS 3D設計ソフトウェアを使用していたことからDraftSight® 2D設計ソリューションの存在を知り、お客様からのDWGファイルを開く目的ですぐにDraftSightの使用を開始しました。その後、同社は図面の画層を操作するために、複数のDraftSight Professionalライセンスを購入しました。SuperheatがDraftSight Professionalソフトウェアを選んだのは、AutoCAD®ソフトウェアを使用した経験を持つエンジニアにとって馴染みがあり、使いやすかったこと、AutoCADの数分の1のコストで済むこと、そしてSOLIDWORKS 3D設計システムと完全に互換性があったことが理由です。
迅速な設計と設計の再利用の促進
DraftSight Professionalソフトウェアを実装してから、再利用できる設計の数が増えたこともあって、Superheatの図面開発および高品質な熱処理ソリューションパッケージの開発に要する時間が劇的に短くなりました。「DraftSight Professionalを使用することで、詳細な図面を作成できるようになっただけでなく、製図時間も短縮できました」とWalton氏。
「DraftSightを使用することで、図面を簡単に、すばやく作成できるようになりました。自動入力されたテンプレートを活用することで、熱処理ソリューションパッケージのターンアラウンド時間が30~50%減少したのです」Walton氏は続けます。「この生産性向上の要因の1つは、再利用できる設計の数が増えたことです。当社のデザイン ライブラリには、2,300を超える図面があります。DraftSightはDWG形式との互換性があるため、可能な限り、既存の実績あるコンフィギュレーションを再利用する機会を生かしています」